生活防衛資金はいらない?判断基準と必要額の考え方を解説

生活防衛資金はいらない?判断基準と必要額の考え方を解説

「生活防衛資金はいらないのでは?」と考えているものの、本当に持たなくても問題ないのか不安に感じていませんか。

結論からいうと、生活防衛資金が必要かどうかは、収入の安定性や家族構成、利用できる公的保障、毎月の生活費などによって異なります。

十分な手元資金や複数の収入源がある場合は、必要額を抑えられることもありますが、まったく準備していないと、失業や病気、急な出費が発生した際に投資資産の売却や借入が必要になる可能性があります。

そのため、「生活防衛資金はいらない」と一律に判断するのではなく、自分の家計状況に合わせて必要額を確認することが大切です。

この記事では、生活防衛資金がいらないと言われる理由や持たない場合のリスク、必要額の考え方、投資と両立する方法まで詳しく解説します。

投資コラムのコンテンツ作成ポリシー

当メディアは、FANTAS technology株式会社が運営する、不動産投資・資産運用の専門情報サイトです。 ユーザーが安心して資産形成の意思決定を行えるよう、以下の方針に基づきコンテンツを作成・運営しています。

▼正確性・信頼性の確保

掲載する情報は、公的機関のデータ、業界団体の公開情報、市場動向レポート、各金融機関の公式情報など、信頼性の高い情報源をもとに作成しています。
また、税制・金融制度に関わる記述については、公的機関や各金融機関の公式情報を参照し、必要に応じてファイナンシャルプランナー、IFAなどの有資格者による確認を行っています。

主な参考文献

▼中立性・公平性の担保

特定の金融商品・金融機関・サービスに偏ることなく、複数の選択肢を比較できるよう配慮しています。 評価・比較・ランキングは、手数料、運用実績、商品ラインナップ、サポート体制などの客観的指標に基づき、独自基準で判断しています。

主な取り組み例 ・独自アンケート調査の実施 ・評価基準・ランキング根拠の明示 ・運営会社のサービスを紹介する場合は、その旨を明記し、外部サービスと同一の基準で比較します。

▼最新情報の更新体制

金融市場・税制・関連制度は常に変動するため、関連法令や制度改正、市場動向に応じて記事を定期的に更新しています。

主な関連法令

当メディアは、特定の金融商品の購入・売却を勧誘するものではなく、また個別の投資助言を行うものではありません。 最終的な投資判断は、ユーザーご自身の責任と判断において行っていただくよう、すべての記事を構成しています。 個別の投資判断に関するご相談は、金融商品取引業者、IFA、ファイナンシャルプランナー等の有資格者にお問い合わせください。

FANTAS technology株式会社 について

FANTAS technologyでは、「テクノロジーの力で、より多くの人に資産運用を届けるウェルステックカンパニー」として、不動産投資・資産運用に関する情報を発信しております。

資産運用に関心を持つ一般のお客様向けにオンラインセミナー「FANTAS study」を実施しているほか、女性のための資産形成メディア「マネカツ by FANTAS」など、ライフステージに合わせた学びの機会を提供しています。

さらに、1口1万円から始められる不動産投資型クラウドファンディング「FANTAS funding」や、AI査定サービス「FANTAS check」、IFAによる資産運用相談サービスなども取り扱っておりますので、気になる方はぜひ以下からご確認ください。

この記事の監修者
山口祐平 山口祐平 ファイナンシャルプランナー

宅地建物取引士 、 ファイナンシャルプランナー 、 証券外務員 の資格を持つ専門家。
証券や投資用不動産の販売において、卓越した商品分析力を発揮し、幅広い商品知識を駆使して顧客に最適な投資プランを提案している。
商品特性の深い理解に基づき、複雑な金融商品や不動産投資に関するニーズに対応し、信頼性の高いコンサルティングを提供。
これまで培ってきた知識と経験をもとに、顧客の資産形成に寄与している。

目次

「生活防衛資金はいらない」と言われる理由

「生活防衛資金はいらない」と言われる主な理由は以下のとおりです。

生活防衛資金は、病気や失業などによって収入が減少した場合に備えるためのお金です。

一方で、必要以上に現金を保有すると、インフレによって実質的な価値が下がったり、投資に回せる資金が少なくなったりする可能性があります。

また、公的保障や借入を利用すれば、急な支出にも対応できると考える人もいるでしょう。

こうした理由から「生活防衛資金はいらない」と考える人もいますが、実際に必要かどうかは、収入や資産、家族構成などによって異なります。

ここからは、生活防衛資金がいらないと言われる理由をそれぞれ詳しく解説します。

現金はインフレによって実質的な価値が下がる可能性があるため

生活防衛資金はいらないと言われる理由の一つが、インフレによって現金の実質的な価値が下がる可能性があることです。

物価が上昇すると、銀行口座に預けている金額自体は変わらなくても、同じ金額で購入できる商品やサービスの量が少なくなる可能性があります。

そのため、必要以上に現金を保有するよりも、株式や投資信託などに資金を回すことで、長期的な資産形成を期待できると考える人もいます。

ただし、投資商品には価格変動リスクがあるため、インフレ対策を理由に生活防衛資金まで投資へ回すのは注意が必要です。

急な支出に備える資金と、長期的な運用を目的とする資金は分けて考えましょう。

現金を持つより投資に回したほうがよいと考える人がいるため

生活防衛資金として現金を多く持つと、その分だけ投資に回せる資金が少なくなることから、現金保有を最小限にしたほうがよいと考える人もいます。

株式や投資信託などは、長期的に運用することで値上がり益や配当、分配金などを得られる可能性があります。

また、運用で利益が出た場合、その利益を再投資することで、複利効果を活かした資産形成につながる可能性もあります。

そのため、できるだけ早く多くの資金を投資へ回したいと考える人にとって、生活防衛資金は投資機会を減らすように感じられる場合があります。

ただし、投資成果は保証されないため、緊急時に必要となる資金まで投資に回さないことが重要です。

公的保障や借入で急な支出に対応できると考える人がいるため

日本には、病気や失業などに備える公的保障制度があるため、多額の生活防衛資金は必要ないと考える人もいます。

例えば、一定の要件を満たす会社員などは、病気やケガで働けない場合に傷病手当金を受け取れることがあります。

また、失業時には雇用保険の基本手当を受給できる場合もあり、医療費についても高額療養費制度によって自己負担が抑えられる仕組みがあります。

加えて、急な出費をカードローンやキャッシングなどで補えると考える人もいるでしょう。

ただし、公的保障には支給条件や支給までの期間があり、借入には利息や審査もあるため、それだけを生活防衛資金の代わりにするのは慎重に判断する必要があります。

生活防衛資金を持たない場合に考えられるリスク

生活防衛資金を持たない場合に考えられるリスクは以下のとおりです。

生活防衛資金を持たない場合、収入の減少や急な支出が発生したときに、家計への負担が大きくなる可能性があります。

特に、手元の現金が少ない状態で失業や休職などによって収入が減ると、生活費を確保するために投資資産を売却したり、借入を利用したりしなければならない場合があります。

また、十分な資金がないことで、転職先を急いで決めるなど、本来希望していた選択がしにくくなることも考えられます。

ここからは、生活防衛資金を持たない場合に考えられるリスクを詳しく解説します。

収入減少と相場下落が重なると投資資産を売却する可能性がある

生活防衛資金を持たず、手元の資金の多くを投資に回している場合、収入の減少と相場の下落が重なると、投資資産を売却しなければならない可能性があります。

例えば、失業や休職によって収入が減ったタイミングで株式や投資信託の価格も下落していると、生活費を確保するために含み損が出ている資産を売却するケースも考えられます。

相場が回復するまで保有を続けられれば損失を抑えられる可能性がありますが、生活費が不足していると売却のタイミングを選べないこともあるでしょう。

投資資産とは別に、一定期間の生活費を現金で確保しておくことが大切です。

急な出費をカードローンやキャッシングで補うと返済負担が増える

生活防衛資金がない状態でまとまった支出が発生すると、カードローンやキャッシングなどの借入に頼る可能性があります。

例えば、病気やケガによる医療費、家電や自動車の故障、冠婚葬祭など、日常生活では予期していなかった出費が突然発生することがあります。

こうした場合に手元の現金だけでは対応できなければ、借入によって一時的に必要な資金を用意することになるかもしれません。

ただし、カードローンやキャッシングを利用すると、借りた元金に加えて利息も返済する必要があります。

返済期間が長くなるほど支払う利息が増え、毎月の返済によって家計の余裕がさらに少なくなる可能性があります。

また、急な出費が続けば、新たな借入が必要になるケースも考えられます。

予定外の支出が発生しても借入だけに頼らず対応できるよう、一定額の生活防衛資金を確保しておくことが大切です。

手元資金が少ないと転職や生活再建を急がなければならない場合がある

手元の資金が少ない状態で収入が途絶えると、生活費を確保するために転職や生活の立て直しを急がなければならない場合があります。

例えば、退職後に十分な生活費が残っていなければ、希望する条件の求人を比較する余裕がなく、早く収入を得ることを優先して転職先を決めることも考えられます。

また、病気やケガで休養が必要な場合でも、金銭的な理由から十分な期間を確保できない可能性があります。

生活防衛資金があれば、収入が減少した場合でも一定期間の生活費を補いやすくなり、今後の働き方や生活について落ち着いて検討するための余裕につながります。

生活防衛資金がいらないか判断する基準

生活防衛資金の必要性が低いと考えられるのは、収入や資産の面で「働けなくなっても一定期間は生活が破綻しない仕組み」がすでに整っている場合です。

以下の4つの基準に多く当てはまるほど、別途まとまった防衛資金を新たに用意する必要性は低くなります。

生活費をまかなえる現金や普通預金をすでに保有しているか

一つの目安として、生活費の3〜6ヶ月分にあたる現金・普通預金をすでに確保できているなら、新たに生活防衛資金を積み立てる必要性は相対的に低いと考えられます。

生活防衛資金の本来の目的は「収入が止まっても当面の生活費に困らないこと」であり、目的はすでに手元資金で達成されているためです。

判断する際は、以下の点を確認しましょう。

別枠での準備の必要性が低いケース
  • 毎月の生活費(家賃・食費・光熱費・通信費など)の合計額を把握できているか
  • その3〜6ヶ月分に相当する金額が、普通預金や現金としてすぐに引き出せる状態にあるか
  • 定期預金や投資信託など、換金に時間がかかる資産を含めていないか

ここで注意したいのは、株式や投資信託の評価額を生活防衛資金に含めないことです。

相場下落時に価値が目減りする資産は、緊急時の備えとしては不安定であり、あくまで「即座に使える現金」で判断する必要があります。

収入源が複数あり一つが途絶えても生活を続けられるか

結論から言うと、給与以外に副業収入や不動産収入、配偶者の収入など複数の収入源がある人は、一つの収入が途絶えても生活を維持しやすいため、生活防衛資金の必要性が相対的に下がります。

理由は、生活防衛資金が備えているリスクの本質が「収入の完全な喪失」であり、収入源が分散していればそのリスク自体が起こりにくくなるからです。

具体的には、次のような状態かどうかを確認してください。

  • 本業以外に副業や事業収入があるか
  • 世帯収入が一人の収入だけに依存していないか(共働きかどうか)
  • 不動産収入や配当収入など、労働に紐づかない収入があるか

ただし、副業収入や配当収入は本業に比べて金額が不安定なケースも多いため、「収入源の数」だけでなく「収入源ごとの金額のばらつき」も合わせて確認しておくと、より実態に即した判断ができます。

扶養家族や住宅ローンなど毎月の固定支出が多くないか

扶養家族が少なく住宅ローンなどの固定支出も小さい人は、収入が一時的に減っても生活を圧迫されにくいため、生活防衛資金を厚く積む必要性は低くなります。

固定支出が少ないほど、収入減少時に削れる支出(変動費)の割合が相対的に大きくなり、家計を柔軟に調整できるためです。

固定支出の大きさは、以下の項目で確認できます。

  • 住宅ローンや家賃の毎月の返済・支払額
  • 扶養家族(子ども・親など)の人数と、教育費や介護費などの負担
  • 保険料や自動車ローンなど、収入減少時にも減らしにくい支出の有無

逆に、扶養家族が多く住宅ローンの返済額も大きい場合は、固定支出だけで生活費の大半を占めてしまう場合もあるため、生活防衛資金の必要性は高くなる可能性がある点に注意が必要です。

休業や失業時に利用できる公的保障を把握しているか

生活防衛資金の必要額を考える際は、休業や失業時に利用できる公的保障を把握しておくことも重要です。

会社員などの場合、一定の要件を満たせば、病気やケガで働けなくなったときの傷病手当金や、失業したときの雇用保険の基本手当などを受け取れる場合があります。

制度主な内容
傷病手当金業務外の病気やケガで働けず、給与を十分に受け取れない場合に支給される
雇用保険の基本手当失業後、一定の要件を満たした人の生活と再就職を支えるために支給される
高額療養費制度1か月の医療費の自己負担が一定の上限を超えた場合に、超えた分が支給される

このような公的保障を利用できれば、収入の減少や医療費による家計への負担を抑えられる可能性があります。

ただし、すべての人が同じ制度を利用できるわけではなく、給付額や支給条件、受給までの期間も制度によって異なります。

そのため、公的保障だけで生活費をすべてまかなえると考えるのではなく、自分が利用できる制度と受給できる金額を確認したうえで、不足する分を生活防衛資金として準備することが大切です。

生活防衛資金の目安額と算出方法

生活防衛資金の目安額は、職業や世帯状況、毎月の生活費、利用できる公的保障などによって異なります。

一律に金額を決めるのではなく、収入が減少した場合にどの程度の期間を乗り切る必要があるのかを考えたうえで算出することが大切です。

ここからは、職業や世帯状況ごとに生活防衛資金の目安額と考え方を解説します。

会社員や公務員は利用できる公的保障を踏まえて必要額を決める

会社員や公務員が生活防衛資金の必要額を考える際は、休業や失業時に利用できる公的保障を踏まえて決めることが大切です。

会社員の場合、一定の要件を満たせば、病気やケガで働けなくなった際に傷病手当金、失業した際に雇用保険の基本手当などを受け取れる場合があります。

公務員についても、加入している共済組合などから一定の給付を受けられることがあります。

そのため、公的保障でどの程度の生活費を補えるのかを確認し、不足する金額や給付を受け取るまでの期間を生活防衛資金で補えるようにしておくとよいでしょう。

ただし、利用できる制度や給付額は勤務先や加入状況によって異なるため、自身の条件を確認したうえで必要額を設定することが重要です。

自営業やフリーランスは収入の変動を考慮して必要額を見積もる

自営業やフリーランスは、会社員と比べて毎月の収入が一定ではないケースも多いため、収入の変動を考慮して生活防衛資金を準備することが重要です。

取引先の減少や契約終了、売上の低下などによって、一時的に収入が大きく減少する可能性があります。

また、会社員が利用できる傷病手当金や雇用保険の基本手当についても、加入状況によっては利用できない場合があります。

そのため、平均的な収入だけではなく、売上が少ない月や仕事が途切れた期間も想定したうえで、必要な生活費を見積もることが大切です。

事業用の運転資金と生活防衛資金は分けて管理し、収入が減少しても一定期間は生活を維持できる金額を確保しておきましょう。

共働き世帯は一方の収入が途絶えた場合を想定する

共働き世帯では、夫婦それぞれに収入があるため、片働き世帯と比べて家計へのリスクを分散しやすい傾向があります。

ただし、一方が失業や休職によって働けなくなった場合でも、残った収入だけで生活費をまかなえるとは限りません。

例えば、住宅ローンや家賃、教育費などの固定費が大きい家庭では、一人分の収入がなくなるだけでも家計への負担が大きくなる可能性があります。

生活防衛資金を決める際は、一方の収入が途絶えた場合に毎月いくら不足するのかを確認し、その不足額を一定期間補える金額を目安にすると考えやすくなります。

夫婦の収入差や勤務先、利用できる公的保障なども含めて必要額を検討しましょう。

片働きや子育て世帯は固定費や家族の生活費を含めて見積もる

片働き世帯や子育て世帯では、収入が途絶えた際に家族全体の生活費をまかなう必要があるため、必要な生活防衛資金が多くなる可能性があります。

特に片働き世帯は、家計を支える人が失業や休職をすると、世帯収入が大きく減少する場合があります。

また、子育て世帯では、食費や日用品費のほか、保育料・教育費・住宅費といった、すぐには減らしにくい支出も多くなりがちです。

そのため、現在の生活費だけではなく、住宅ローンや家賃、保険料、教育費などの固定費も含めて、最低限必要な金額を計算することが重要です。

子どもの成長や進学などによって支出は変化するため、ライフステージに合わせて生活防衛資金の金額も定期的に見直しましょう。

生活防衛資金の主な預け先と投資を両立させる方法

生活防衛資金は、いざというときに使うためのお金であるため、必要なタイミングで現金を用意しやすい場所に保管することが重要です。

一方で、生活防衛資金の確保だけを優先すると、投資を始めるタイミングに迷う方もいるでしょう。

生活防衛資金と投資を両立する際は、以下のポイントを意識しましょう。

生活防衛資金は普通預金など流動性の高い方法で確保し、当面使う予定のない余剰資金を投資に回すことで、急な支出に備えながら資産形成を進めやすくなります。

ここからは、生活防衛資金の保管方法と投資を両立させる際の考え方を詳しく解説します。

生活に必要な資金を確保してから投資を始める

生活防衛資金と投資を両立する際は、まず日々の生活に必要な資金を確保してから投資を始めることが大切です。

手元資金が少ない状態で投資を始めると、急な出費や収入の減少があった際に、保有している金融商品を売却しなければならない可能性があります。

特に、相場が下落しているタイミングで売却すると、損失が出る場合もあります。

そのため、家賃や住宅ローン、食費、光熱費など、一定期間の生活に必要な資金を確保したうえで、当面使う予定のない余剰資金を投資に回す考え方が重要です。

無理に投資額を増やすのではなく、生活に支障が出ない範囲で始めましょう。

貯金と投資を並行して進める

生活防衛資金をすべて貯めてから投資を始める方法だけでなく、貯金と投資を並行して進める方法もあります。

毎月の余剰資金をすべて貯金または投資のどちらかに回すのではなく、家計の状況に応じて配分を決める考え方です。

例えば、以下のように調整できます。

  • 生活防衛資金がほとんどない場合は、貯金の割合を高める
  • ある程度の生活防衛資金が貯まっている場合は、貯金と投資を並行して進める
  • 生活防衛資金が目標額に近づいたら、投資に回す割合を増やす

このように段階的に配分を変えることで、急な出費に備える資金を確保しながら、資産形成も進めやすくなります。

ただし、貯金と投資の適切な割合は、収入や毎月の生活費、現在の貯蓄額などによって異なります。

手元資金が少ない場合は貯金を優先することも含め、家計に無理のない範囲で配分を検討しましょう。

生活防衛資金と投資資金を別々に管理する

生活防衛資金と投資資金は、使う目的が異なるため、別々に管理することが大切です。

それぞれの使い分けの例は以下のとおりです。

項目生活防衛資金投資資金
目的失業や病気、急な出費に備える中長期的な資産形成を目指す
使うタイミング緊急時や収入が減少したとき原則として当面使う予定がない期間
主な管理先普通預金など証券口座など
重視することすぐに引き出せることリスクを踏まえながら運用すること

生活防衛資金と投資資金を同じように管理していると、どこまでが緊急時に残しておくお金なのか分かりにくくなる場合があります。

その結果、本来は生活のために確保しておくべき資金まで投資に回してしまう可能性もあります。

あらかじめ用途ごとに口座を分けておけば、生活防衛資金の残高と投資に回せる金額を把握しやすくなります。

生活防衛資金の準備や投資に関するよくある質問

生活防衛資金の準備や投資の進め方について、実際に行動へ移す段階で多くの疑問が生じるはずです。

頭では現金を手元に残す重要性を理解していても、日々の家計管理の中でどのように実践するか迷うこともあるでしょう。

このセクションでは、資金の貯め方や保管場所、ライフスタイルの変化に伴う見直しなど、よくある質問をQ&A形式で解説します。

例えば、毎月の収入からどの程度の割合を貯蓄と投資に振り分けるべきか悩む方は多いでしょう。

また、ボーナスなどのまとまった臨時収入をどう扱うかといった、実践的な疑問を解消する必要があります。

ご自身の状況と照らし合わせながら、具体的に考える際の判断材料として参考にしてください。

以下では、それぞれの詳細について解説します。

生活防衛資金が貯まるまでは投資を始めてはいけないのですか?

生活防衛資金が目標額まで貯まっていなくても、家計に余裕がある範囲で少額から投資を始めることは可能です。

必ずしも生活防衛資金をすべて確保してから投資を始めなければならないわけではありません。

例えば、毎月の余剰資金のうち多くを生活防衛資金の貯蓄に回し、残りの一部を投資に充てる方法もあります。

ただし、急な出費に対応できる現金がほとんどない状態で投資額を増やすと、必要なときに投資資産を売却しなければならない可能性があります。

そのため、現在の貯蓄額や収入の安定性、毎月の生活費を確認しながら、貯金と投資の割合を調整することが大切です。

生活防衛資金を定期預金に預けても問題ないですか?

生活防衛資金の一部を定期預金に預けることは可能ですが、すべてを定期預金にする場合は注意が必要です。

生活防衛資金は、失業や病気、急な出費が発生した際に使うお金であるため、必要なときにすぐ引き出せることが重要です。

定期預金は満期前でも中途解約できる商品が一般的ですが、適用される金利が低くなるなど、条件が変わる場合があります。

そのため、すぐに必要になる可能性がある分は普通預金で確保し、当面使う可能性が低い分だけ定期預金に分けて預ける方法もあります。

預ける前に中途解約の条件や金利を確認し、緊急時に使いやすい状態を保っておきましょう。

ボーナスを全額生活防衛資金に回して早く貯めたほうがよいですか?

ボーナスを生活防衛資金に回す方法はありますが、必ずしも全額を貯金する必要はありません。

生活防衛資金がほとんどない場合は、ボーナスの多くを貯金に回すことで、短期間で必要額に近づけやすくなります。

一方で、近いうちに予定している大きな支出や、住宅費、教育費などに充てる必要がある場合は、無理に全額を生活防衛資金へ回す必要はありません。

また、すでに一定額の生活防衛資金を確保できている場合は、一部を投資や将来の目的に向けた貯金へ振り分ける方法もあります。

現在の貯蓄額や今後の支出予定を確認したうえで、ボーナスの使い道を決めることが大切です。

まとめ:生活防衛資金はいらないとは一概に言えない!必要額を確認しよう

生活防衛資金は、すべての人に同じ金額が必要なわけではありませんが、「いらない」と一概に判断するのは注意が必要です。

失業や休職、病気、急な出費などによって収入や支出の状況が変わると、手元資金が少ないことで投資資産の売却や借入が必要になる場合があります。

一方で、会社員や公務員のように公的保障を利用できる人や、複数の収入源がある人などは、必要となる生活防衛資金を抑えられる可能性があります。

そのため、生活防衛資金の金額は一律に決めるのではなく、毎月の生活費や収入の安定性、家族構成、利用できる公的保障などをもとに算出することが大切です。

生活防衛資金を確保したうえで余剰資金を投資に回すなど、自分の家計状況に合った方法で貯金と資産形成を進めていきましょう。

本記事は、資産形成に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務、社会保険、投資判断、金融商品・不動産取引上の判断を行うものではありません。必要資金、税金・社会保険料、各制度の利用可否、投資成果等は、年齢、収入、家族構成、資産状況、居住地、制度改正、市場環境等により異なります。具体的な税額、制度の適用可否、投資判断、ローン・不動産担保商品の利用については、必要に応じて税理士、社会保険の窓口、金融機関、不動産会社等にご確認ください。

contact

お問い合せ