生い立ち──青森でのびのび育った“お祭り娘”
実家が自営業で、小さいころから会社の社員の方やお客様と関わる機会が多かったんです。
その影響なのか、人見知りしない子どもでした。ねぶた祭りが有名な青森県で育ったのですが、お祭りの時には地域一帯で協力し合うので、近所の方たちはみんな家族同然で一緒にお祭りを楽しむのが当たり前でした。
よく人懐っこい性格だねと言われるのですが、お祭りの影響が大きいかもしれないですね(笑)
地元は大好きでしたが、高校卒業後は東京の大学に進学しました。
両親や祖父母が経営者として頑張っているのを見てきたので、経営、特に企業で人が働くということに興味がありました。興味のあることはとことん探求したくなるタイプなので、視野を広げるためにも、情報量の多い東京へ出ることにしました。
大学では、経営学を専攻し、人事労務管理のゼミに所属して人事制度やワークライフバランスについて学び、そのうち企業にとって大切なのは、構成員である社員を大事にするという根本的なことだと気づいたんです。
思い返すと、実家の会社では『会社は人だ』と言って、定期的に社員のご家族に贈り物をしたり、クリスマスには社員の家族用のケーキを用意したりと、一緒に働く社員を大事にしていました。そんなこともあり、大学で学ぶ内に、『人』に関わり、『人』を大切にできる仕事に憧れを抱くようになっていきましたね。
仕事選び──最初に選んだのは広告会社の“営業職”
人に関わる仕事がしたい、という思いを抱いたまま大学卒業後は新卒で広告会社に就職し、営業として社会人生活をスタートしました。
前職の広告会社は、人と人とがネット上で繋がるサービスを提供していました。そのサービスは、学生の頃に私も利用していたので身近に感じていましたし、人と人の繋がりを作ることをサービスコンセプトとしている点が魅力でしたね。
営業という立場で人と深く関わり、お客様の心を動かすことができたらどんなに素敵だろうと思い、就職を決めました。
自分で言うのもなんですが、持ち前の明るさで新規開拓に楽しみながら取り組み、着実に実績を積みあげて3年目にはマネジメント職を経験しました。その中で部下の育成能力を評価してもらい、人事業務のサポートも任されるようになっていきました。
人事業務のサポートとして、会社説明会に登壇したり、内定者懇親会でフォローアップを担当していく中で、人事の仕事を通して学生のころに憧れた『社員のことを大事にする会社』を創れるのではないか、と感じて、人事として働きたいと強く思うようになっていきましたね。
27歳になった頃、今後のライフプランを考え、自分自身と向き合う機会がありました。当時、前職には人事部門がなく、後に人事専任の担当をつくる予定もないという状況だったのですが、私は人事として働きたいという気持ちが大きくなっていましたし、今後を考えると、30歳までに人事として成果を出したいと思うようになりました。
そのためには年齢や経験を問わず、幅広く仕事を任せてもらえる環境において、人事として経験を積まなければいけないと考え、転職を決意しました。
FANTASでの挑戦──ファンだと誇れる会社を創る
面接が進む中でFANTASの『ファンになっていただける企業になる。』という理念には、社員自身がファンだと誇れる会社を全員で創っていこう、という想いが込められていることを知りました。
それまで不動産業界には縁がなかったのですが、その想いは私が企業にとって重要だと感じていた 『社員を大切にすること』そのものだと感じて、この想いをより多くの人に伝えたい、共感してくれた仲間と『社員のことを大事にする会社』を創りたいと思い、入社を決めました。だからこそ入社後は、新卒採用業務を通して、初めて社会に出る学生に会社の魅力に加えて、共感したこの理念を伝えています。
その後、入社から2年も経たないうちにコロナウイルス感染症拡大の影響で、会社説明会やインターンシップなどすべてのイベントをオンラインに切り替えました。会社としても初の試みでしたが、参加してくれた学生さんに満足してもらえる内容にするために、人事チームみんなでゼロから考え、入念に準備をしました。
これまで開催した説明会の参加者は平均100名を超え、従来のリアルイベントと比べると、1開催あたり約3倍以上が参加する大きなものとなっています。
また、オンラインになったことで、地方に住んでいる方であっても、首都圏に住む方と同じように参加できるようになりました。より多くの学生さんとの接点ができたことがとても嬉しいですし、FANTASの人事チームが全員で試行錯誤した結果、コロナウイルス感染症の影響によるピンチを、チャンスに変えることができたと思っています。
新たな目標──“老舗食堂のおかみさん”のような存在になりたい
2020年4月、FANTAS入社後に最初に採用したメンバーが、新卒として入社しました。
新卒採用のやりがい、人事として新しい仲間を迎える喜びに加え、一番の楽しみは、自身が採用に携わったメンバーの活躍を見ることです。入社前の学生のころから知っているというのもあって、まるで我が子のように思えるんです。上司に褒められた報告も、初めて受注した報告も、涙が出るほど嬉しくて。
そんなメンバーは、社会人になった途端にコロナウイルスの感染拡大という社会状況を迎えた影響で、在宅勤務やオンライン研修の毎日となりました。誰も経験したことがない状況で、社会人生活のスタートを切った彼らに対して何ができるかと考えた結果、入社後の研修期間に、私がひとりひとりと話す時間を設けることを提案しました。その名も『松本の部屋』。
オンラインとはいえ、直属の上司ではないからこそ打ち明けられる話もあるのではと考えて始めた取り組みでしたが、想像以上に彼らが頼りにしてくれたことが嬉しかったです。
また、コロナが少し落ち着き、出社する機会が増えた際には、松本さんのおかげで現場にスムーズに入れたと、メンバーの配属先からも好評で、やって良かったと心から思いました。
実は『松本の部屋』というネーミングもすごく浸透しているんですよ。みんなそう呼んでくれています(笑)。
入社から1年経とうとしている今は、定期的にランチに行ったりして近況を聞いています。みんな一生懸命吸収をして、着実に成長しているのを肌で感じられて頼もしい限りです。
これからも私は、彼らにとってどんなことでもフラットに打ち明けられる存在でいたいと思っていますし、頑張っている彼らのために、できることは何でもしたいと思っていますね。
今後は、採用したメンバーの活躍をできるだけ長く見届けたいので、仕事と家庭をうまく両立し、将来子どもが産まれた後も仕事を続けたいと思っています。そのためにも、性別問わずにメンバーひとりひとりが、家庭環境や生活スタイルに合わせて活躍できる環境を、今以上に整えていきたいです。
そして、就活生の皆さんにとって、就職活動って生きていく中で数少ない、自分と正面から向き合う期間だと思います。その中で辛いことや迷うこともたくさんあると思います。
だからこそ私は、就活生の皆さんが未来に向かって前向きに自分自身を見つめられるよう、そっと支える存在でありたいです。そして、成長していく姿を見届けます。イメージは、地元で長年愛されている食堂を切り盛りしているおかみさん。
明るく元気で、ちょっとおせっかいで、でもたまに会いたくなって、ちょっとしたことを相談したくなる、そんな存在になれたらいいなと思っています。
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